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FixLane — AIによるサイト保守の自動化開発

担当:フロントエンド開発/バックエンド開発/個人開発/Webアプリ開発
タグ:AI
スキル:Claude CodeReact.js,Next.jsTypeScript
実装期間:2026年8月31日

クリックから確認用 URL まで自動、人がやるのは最後の判断だけ

サイトの修正依頼を、受け取りから確認用 URL の発行まで自動で回す仕組みです。依頼者が画面をクリックして「ここ直して」と書くと、AI がコードを直し、確認用の URL が出ます。1件あたり 22円・2分40秒。外注先との修正のやり取りが多い事業者向けに、自分のポートフォリオサイトを題材として1人で設計・実装しました(自社開発)。

人がやるのは、最後に「出していい」と判断するところだけです。

なぜ作ったか

受託の保守で時間を取られるのは、作業そのものより依頼のやり取りでした。「トップの下のほうの文言」のような曖昧な指示を受け取り、場所の特定から始めて確認し直す。修正そのものは数分で終わるのに、往復のほうが長くなります。

一方で、AI にコードを書かせること自体はすでに現場で回せていました。足りないのは「依頼者がブラウザ上で場所を指し、そのまま AI に渡る経路」と「AI に本番を触らせない仕組み」の2つだと考え、そこを作りました。

設計で迷ったところと、選んだ理由

迷ったところ

選んだ案

捨てた案と理由

AI にどこまで権限を渡すか

コードの変更提案までに限定。本番への反映は人の操作

自動マージ。見た目が依頼どおりでも、共通部品を壊す修正が実際に出たため(10件中2件)

依頼文をどう AI に渡すか

依頼文を囲って「データ」として渡し、指示と混ぜない

そのまま指示文に差し込む案。「これまでの指示を無視して」と書かれた依頼が通ってしまう

触ってよい場所をどこに書くか

対象サイト側のリポジトリに置き、無ければ AI は何もせず終了

ツール側に書く案。対象ごとに構成が違い、ツール側が肥大化する

配布スクリプトの更新

版を URL に含め、設置済みの版は中身を固定

同じ URL を上書きする案。他人のサイトで動くものを黙って差し替えることになる

作ったもの(依頼から反映までの流れ)

  1. 依頼: サイトに1行読み込むウィジェット。合鍵つきの URL で開いたときだけ修正モードが出て、クリックした要素の位置・表示テキスト・HTML を自動で添えます
  2. 送る前の確認: 送信前に AI が依頼を言い換えて示し、打ち間違い(例: microCMS の綴り)を候補として挙げます。直すかどうかは依頼者が1つずつ選びます
  3. 受け口: 専用の API(連携用の窓口)が、送信元サイト・合鍵・入力内容・送信回数を順に検査し、通ったものだけを GitHub の Issue にします
  4. AI の修正: Issue にラベルが付くと GitHub Actions が起動し、AI がリポジトリの規約に従ってコードを直し、専用ブランチに反映します
  5. 確認: Vercel が確認用 URL を自動生成。修正前後のページを撮り比べ、依頼した箇所以外が変わっていないかを検査して、結果を Issue にコメントします
  6. 反映: 取り込むかどうかは人が判断します

技術構成と、担当した範囲

Next.js(App Router)/ TypeScript / Vercel / GitHub Actions / Claude API / Playwright

要件の整理、ウィジェットと受け口の実装、AI への指示文の設計、自動検査の作り込み、テスト、運用の記録づくりまで、すべて1人で担当しました。テストはユニット 400 件超と、実ブラウザでの通し検査(E2E / 画面操作を通した一気通貫テスト)を自動実行しています。

測った数字

指標

値

依頼1件あたりの AI 費用

22円(10件の実測平均)

依頼から確認用 URL まで

2分40秒

送信前の確認

1回あたり約1.8円・5秒以内

見た目が依頼どおりだった件数

10件中10件

コードの作りまで見て問題なかった件数

10件中8件

※ 上から5行目までは、送信前の確認を入れる前に通した10件(2026年9月)の実測です。送信前の確認の数字は、その機能を足したあとに測りました。

残り2件は、共通部品を使うのをやめて値を直接書き込むなど、画面では分からない壊し方をしていました。この結果から、機械の検査は「取り込んでよいかの材料」に留め、最終判断は人が行う設計にしています。

まだできていないこと

  • 対応できるのは文言・色・余白・表示の出し分け・並び順まで。レイアウトの作り替えや新機能は対象外
  • 画面の撮り比べは、コードの作りの良し悪しまでは見抜けない(上記の2件)
  • WordPress はオリジナルテーマのサイトが対象。配布テーマは、依頼の多くが管理画面側の設定であり、コードを直しても変わらないため対象外
  • 対象はテーマが Git で管理されているサイト。管理されていない場合は、その整備から必要

WordPress サイトにも導入済み

Next.js のサイトだけでなく、WordPress(オリジナルテーマ)のサイトにも導入し、文言の修正で依頼から確認までの通しが成立しています(2026年9月)。WordPress では記事や設定がデータベース側にあるため、本番と同じ見た目の確認用サイトを別に用意し、テーマのファイルだけを反映する経路を組みました。

次は、本番サイトへの反映までを含めた通しと、導入にかかる工程ごとの実時間の記録です。そのうえで、継続保守のサービスとして提供できる形に整えます。

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